文化財修復
2019/04/23更新
唐門修復情報 屋根葺替工事Vol.1「屋根軒先の『軒付』」
屋根軒先の「軒付」(2019.4.12)
唐門の屋根は、檜の皮を重ね、竹釘で留めて葺きあげる「檜皮葺」。 檜皮は自然素材で、年月とともに痩せて溶けていくため、30~40年ごとの葺替が欠かせません。 唐門の葺替は約40年ぶりです。
古い檜皮材を解体した後、2月中旬より、軒先の「軒付」という部分から葺替作業が進められています。 厚さ5厘(1.5㎜)ほどに仕立てた檜皮を積み上げ、先端の不揃いな箇所を「ちょうな」という専用の道具で切りそろえた後、軒付の耐久性を高めるため水切銅板と少し厚い上目皮を張ります。 厚さ40㎝にもなる重厚な軒付は、豪華な彫刻で飾られる唐門に、落ち着いた品格漂う雰囲気を与えます。
軒先に檜皮を積み重ねる
「ちょうな」で軒付の先端をそろえる
水切銅板と上目皮の取付
綺麗に切りそろえられた軒付